【ジブリ映画】『風立ちぬ』の声優まとめ!堀越二郎を演じた庵野秀明の評判は?
宮崎駿監督による長年アニメーション『風立ちぬ』の声優陣をまとめました。スタジオジブリといえば、プロの声優を使わず、俳優や製作陣の知人を起用するなど、キャラクターの声にもこだわりを持って製作をしていると有名ですよね。しかし「ジブリのキャラは棒読み」なんていう感想も少なくありません。『風立ちぬ』の評判はどうだったのでしょうか。この記事では、声優陣について、あらすじと一緒にご紹介します!
こんにちは、Reneです。
今回は、2013年公開のジブリ映画『風立ちぬ』の声優をご紹介します!
震災、戦争、疫病と数々の災厄に見舞われた時代の日本で生きる飛行機を愛した青年の半生を描いた『風立ちぬ』は、スタジオジブリの中でも大人向けな作品となっています。
声優とキャラクター紹介に加えて、あらすじについてもまとめましたので、ぜひチェックしてみてください!
・風立ちぬの声優:ジブリの声優キャスティング
・『風立ちぬ』の声優
- 堀越二郎(声優:庵野秀明)
- 里見菜穂子:(声優:瀧本美織)
- カプローニ(声優:野村萬斎)
- その他のキャラクター声優
『風立ちぬ』あらすじ
声優を紹介する前に、まずは簡単にあらすじをご紹介します。
あらすじをおさらいしておくと、この後の声優紹介の項目がより理解しやすくなります。
大正から昭和へ時が流れた1920年の日本は、不景気、貧困、流行病が蔓延していました。
そして関東大震災が起こり、日本は戦争へと突入していきます。
イタリアの飛行機技師カプローニへの時空を超えた憧れを抱き、夢の中で友情を育んだ主人公・堀越二郎の将来の夢はパイロット。
しかし近眼であったために夢を諦め、カプローニと同じ飛行機設計の道を歩みます。
日本の飛行機技術は、海外と比べると大きく遅れていたため、より良い美しい飛行機を作りたいと設計士になった二郎。
ところが彼の元にくる依頼のほとんどは戦争で使われる戦闘機の設計で、そのことに二郎は複雑な心境を抱きます。
そんな中、仕事の休暇で訪れていた軽井沢で結核を患っている菜穂子と運命的な再会を果たす二郎。
ゼロ戦を完成させた実在する人物・堀越二郎の半生に迫ります。
風立ちぬの声優:ジブリの声優キャスティング
初期のジブリ作品では、多くの声優が起用されていましたが、1992年公開の「紅の豚」から徐々に声優の起用がなくなり、代わりに俳優や女優といった演技派の起用が一般的になります。
宮崎駿の「声優の演技は不自然だから」という言葉を放ち物議を醸していますが、ジブリのキャスティングに”声の存在感”はあまり重視されていないようです。
それ以上に大切なのが”演技力”と”雰囲気”です。
登場するキャラクターと素顔が似ている人物を選んでいるようですね。
ではそんな哲学をもとにキャスティングされた声優陣を見ていきましょう。
『風立ちぬ』の声優
長編アニメーション『風立ちぬ』でメインキャラクターを務めた声優を紹介します。
主役を務めたのは声優でも俳優でもなく、あの有名クリエイターです!
堀越二郎(声優:庵野秀明)
物語の主人公、堀越二郎を演じたのはアニメーター、映画監督として活躍する庵野秀明氏(1960年5月22日生まれ)。
2021年に完結作が公開となった『シン・エヴァンゲリオン劇場版』をはじめとするアニメ『エヴァンゲリオン』シリーズや、2016年の実写映画『シン・ゴジラ』で知られる庵野監督。
彼は『エヴァンゲリオン』で有名になる以前、1984年公開の『風の谷のナウシカ』で巨神兵の原画を担当した経験があります。
本作の声優に起用されたきっかけは、企画段階で宮崎駿が主人公を演じる人物のイメージとして「滑舌が良い」「早口」「凛としている」の3つを挙げたこと。
これを聞いたプロデューサー・鈴木敏夫が庵野秀明に「二郎役をやってほしい」と電話をしています。
庵野秀明氏は、自分には無理だろうと思いながら、オーディションに参加したところ、宮崎駿監督からにしばらく見たことのないほどこやかな笑顔で「やって」と頼まれ、「これはやるしかないんだろうな」と思い承諾したと話しています。
宮崎駿監督からは、「うまくやろうとしなくていい。いい声だからではなく、存在感で選んだのだから、それを出さなくてはならない」とアドバイスされたそう。
主役を演じるのは本作が初めてなうえ、素人であることを自覚していた庵野秀明氏は、役作りはやっても無駄だと、特に作り込むことはしなかったとのこと。
「ありのままにやって宮崎さんが気に入ればいいし、違えば直していこう」とリラックスして仕事に挑んだところ、アフレコ2日目あたりから宮崎監督はニコニコしていて二郎の声に喜んでいたそうです。
堀越二郎を演じた庵野秀明氏は、主人公と自分に共通する部分があると語っています。
「夢を形にしていく」点において、アニメや映画を作ることと、飛行機を作ることは、作るものが違うものの、夢を形にする部分では同じ仕事であり、だからこそ素のままで演じた二郎を宮崎駿は気に入ったのではないかとのことです。
ラストシーンに感動したとコメントを残している庵野秀明氏。
公開後、堀越二郎の声が棒読みすぎるとネガティブな感想が多く寄せられているのですが、ぶっきらぼうな声こそ、夢を作る人たちのリアルな部分を演出できているのかもしれませんね。
里見菜穂子:(声優:瀧本美織)
主人公・堀越二郎と恋するヒロインを演じたのは俳優・瀧本美織さん(1991年10月16日生まれ)。
本作で初めて声優に挑んだ瀧本美織さんは、結核を患いながらも夫である堀越二郎の飛行機設計を見守り、生きる希望を持つ大切さを訴える強く優しい女性を見事に演じ切りました。
瀧本美織さんがヒロイン役に抜擢されたきっかけは、スタジオジブリの映画監督・高畑勲氏が関係していました。
と言うのも、高畑勲氏が監督を務めた2013年公開の映画『かぐや姫の物語』の声優オーディションに瀧本美織は、参加していたのです。
この時は惜しくも最終審査で落選してしまったのですが、そこに出席していた高畑勲が『風立ちぬ』のヒロインに推薦をしたのでした。
宮崎駿は『パクさん(高畑勲のあだ名)が言うなら」と言う理由でオーディションに読んだ結果、高い演技力を評価し、抜擢に至っています。
瀧本美織さんは、自身が演じた菜穂子について「健やかで凛としていて、大切な人の背中を押したり見守ったりしながら生きられる、美しい女性」と話してします。
また、宮崎駿から「昔の人の生き方は、潔い。必死に生きようともがくのではなく、与えられた時間を精一杯生きている、そんなイメージ」とアドバイスを受けたそう。
カプローニ(声優:野村萬斎)
二郎の夢の中に現れるイタリアの飛行機技師・カプローニを演じたのは、狂言師・俳優として活躍する野村萬斎さん(1966年4月5日生まれ)。
出番は少ないですが、近眼のせいでパイロットを諦める事になった二郎に設計士になる道を示したり、第二次世界大戦で自分が作った飛行機が一機も戻ってこなかった二郎を励ましたりと、二郎にとって重要な心の拠り所となっています。
そんなカプローニを演じるにあたって、宮崎監督は野村さんに「メフィストフェレスのように」とアドバイスしたそう。
メフィストフェレスとは、ゲーテの戯曲に登場するファウスト博士を誘惑した悪魔です。
二郎にとって飛行機づくりは「美しい夢」であるものの、実際に二郎が作ったものは、人を殺し、身を滅ぼす道具でした。
「飛行機づくり」とは、「美しい夢」なのではなく「呪われた夢」であり、そんな夢に二郎を誘う悪魔的な役割を果たす必要がありました。
その他のキャラクター声優
その他のキャラらクターの声優は以下の通りです。
二郎の母を演じた竹下景子さんは『コクリコ坂から』『借りぐらしのアリエッティ』にも出演しています。
西村雅彦さんは『もののけ姫』の甲六役も印象的でしたね。
まとめ
宮崎駿による長編アニメーション『風立ちぬ』の声優紹介をあらすじと共にご紹介しました!
声優のキャスティング過程を見るだけでもスタジオジブリの作品作りのこだわり深さをうかがい知ることができます。
ぜひ、キャラクターたちの声にも注目して鑑賞してみてくださいね。
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