【ジブリ映画】『もののけ姫』を徹底解説!あらすじと魅力、主要キャラと声優、公開年、興行収入まとめ!
『もののけ姫』は、宮崎駿監督が手掛けた長編アニメーションで1997年に公開されました。太古の神々が存在していた中世を舞台に、タタリ神から呪いの傷を負った少年と山犬に育てられた少女の出会いを描いています。この記事では、『もののけ姫』について、あらすじ(ネタバレなし)、主要キャラクターと声優、海外での評価、興行収入、音楽、公開年、ジブリにとってどんな作品かといった基本情報をまとめています!
こんにちは、Reneです。
「もののけ姫」といえば、宮崎駿監督の代表作として世界中から認知されている名作ですよね。
ジブリ作品らしい独創的な生き物が登場する反面、人の腕や首が飛ぶようなジブリ作品ではあまり見られない描写も登場します。
1997年に公開され「生きろ。」をキャッチコピーに森を破壊する人間と森に生息する自然や動物の神々の対立を描いた「もののけ姫」。
時代設定や緻密な構想が複雑で、ジブリ作品の中でも難解な映画とも言われています。
そんな「もののけ姫」について、結局どういう話だったのか、映画に込められた意味はなんだったのか、を紐解きながらまとめていきます。
・映画『もののけ姫』:主要キャラクターと声優
- ◆アシタカ
- ◆サン
- ◆モロ
- ◆シシ神
- ◆ジコ坊
- ◆ひい様
・映画『もののけ姫』:海外での評価
- IMDbは10点満点中8.4点(評価件数340,113)
- Rotten Tomatoの専門家評価は93%(評価件数110)
- Rotten Tomatoの一般視聴者評価は94%(評価件数222,152)
・映画『もののけ姫』:オリジナル公開年とリバイバル上映年
・映画『もののけ姫』:テレビ地上波放送履歴
・映画『もののけ姫』:興行収入成績
・映画『もののけ姫』:【ネタバレあり】ジブリにとってどのような作品?
- ①『風の谷のナウシカ』のリベンジ作品!?
- ②空前のジブリブームの引き金に
映画『もののけ姫』:あらすじ
遥か昔、深い森に覆われそこには太古の神々が住んでいました。
ある日、平和に暮らしていたアシタカの住む村を、突然タタリ神が襲います。
アシタカは村を救うため、「タタリ神に手を出すな、呪いをもらうぞ」という村人の忠告を無視してタタリ神を倒します。
しかしその際、腕に絡みついタタリ神の触手から呪いの痣が残ってしまいました。
村の婆・ヒイ様は、死んだタタリ神の体に残されたひとつの”ツブテ”にタタリ神の憎しみの元凶であるのかもしれないということ、タタリ神がやってきた西の方で何か災いが起きているのかもしれないと語ります。
アシタカは呪いが全身に広がって死ぬのをただ待つより、呪いを断つ道を見つけようと、村を去り旅に出ることを決めます。
西へ向かう道中、アシタカはジコ坊という男から生と死を操れる”シシ神”の存在を聞かされます。
そして川でケガ人を救出し、彼らを村へ送っていったことから、アシタカはタタラ場にたどり着きます。
そこは森の木々を伐採し人が住むための土地開発を進めており、森を守ろうとする古い神々と人間が争いを繰り広げていました。
その先頭に立っていたのは、山犬に育てられた人間の少女・サン。
人間がより豊かな暮らしをするために開発を進める村のリーダー・エボシと、神聖な森を守りたいサン、そして不死の力を持つと言われるシシ神の首を狙う新たな集団が交わり、波乱の展開を迎えることに...。
映画『もののけ姫』:主要キャラクターと声優
◆アシタカ
アシタカは本作の主人公。
エミシの隠れ里である村に住む17歳の少年です。
正義感が強く、弓術に長けています。
ある日、村に侵入したタタリ神を倒したことで腕に呪いの傷を負ってしまいます。
その呪いを解くための旅先でサンと出会いました。
◆サン
サンは犬神である山犬に育てられた15歳の少女です。
別名・もののけ姫。
自分を完全に山犬だと信じており、神聖な森を荒らす人間たちへ強い憎しみを抱いています。
◆モロ
モロは長寿の山犬です。
いけにえとして捨てられた赤ん坊のサンを拾い、自分の娘として育てました。
シシ神の森を守るため、2頭の息子とサンを従え、先頭に立って人間と戦っています。
◆シシ神
シシ神は太古から森に住み、命を支配する神様です。
複数の動物が組み合わさった見た目をしており、歩くだけで生えている植物を腐らせたり、アシタカが負った傷を簡単に直したりします。
シシ神の首には不老不死の力があると信じられており、ジコ坊たち師匠連はこれを狙っています。
また、エボシは森を開拓してタタラ場と村を拡張するためにはシシ神と彼らを慕う動物たちが邪魔だと考えています。
◆ジコ坊
謎の組織・師匠連のリーダー格。
呪いを解く旅の途中であったアシタカと偶然出会い、彼に「シシ神の森」存在を教えます。
高い下駄を吐きながらも俊敏に走り回るだけの脚力を持っています。
タタラ場の頭領、エボシとは利害関係の一致から手を組んでいます。
その後、シシ神の首を狙っていることが発覚します。
◆ひい様
アシタカの住むエミシ村の長老。
石を使って占いをすることができます。
村を襲ったタタリ神に祈りを捧げ、アシタカに旅に出るよう助言をします。
映画『もののけ姫』:海外での評価
もののけ姫はジブリ作品の中でも特に海外からの認知度が高い作品として知られています。
実際に海外の視聴者たちの間でどのように評価されているのかをまとめてみました。
今回参考にしたサイトは2つです。
①英語圏でユーザー数が1位の映画批評サイト「IMDb」
②プロの批評家と一般人がそれぞれ辛口に映画を批評する「Rotten Tomato(ロッテントマト)」
実際にあるレビューを引用しながらご紹介します。
※2021年1月2日時点でのレビューを参考にしています。評価やレビューに変更がある場合があります。
IMDbは10点満点中8.4点(評価件数340,113)
まず、英語圏でのユーザー数がトップの王道映画批評サイト「IMDb」では、30万人以上のレビューがありました。
この数だけでも十分に海外での認知が高いことがうかがえます。
ちなみに海外で根強い人気を誇る日本の映画監督・黒澤明の作品でレビュー数が一番多かったのは「七人の侍」で313,940レビューでした。
このように比較してみても、いかに「もののけ姫」が海外で認知されているかがわかります。
Rotten Tomatoの専門家評価は93%(評価件数110)
英語圏で使われている映画批評サイトの中でも、プロの批評家だけが投稿できるRotten Tomatoの専門家枠では、驚異の93%を記録しています。
Rotten Tomatoとは「腐ったトマト」という意味で、映画を「何%フレッシュか」で評価するユニークなシステム。
パーセントの数字が高いほど新鮮=評価が高いと言われており、60%以上であれば「フレッシュ=観る価値あり」の評価となります。
『もののけ姫』は75%以上の評価を80人以上がつけた場合のみ認定される「Certified Fresh」のマークがつけられており、Rotten Tomatoもお墨付きの作品というわけです!
Rotten Tomatoの一般視聴者評価は94%(評価件数222,152)
Rotten Tomatoでの一般視聴者のレビュー数は20万件越えと、IMDbに劣らず驚異的な数字となっています。
そして総合評価が90パーセント超えとなっていることから、批評家だけでなく一般ユーザーからも十分に高い評価を受けていることがわかります。
映画『もののけ姫』:オリジナル公開年とリバイバル上映年
『もののけ姫』のオリジナル公開日は、1997年7月12日です。
その後、2020年、新型コロナウイルスの影響で、多くの新作映画が上映延期となったり、劇場と配信が同時公開されたりと、今までにない形の新しい公開スタイルが確立されました。
映画館が活気を失っている中で「一生に一度は、映画館でジブリを」というキャッチコピーによって、スタジオジブリの生み出した名作が2020年6月26日からリバイバル上映されました。
対象作品はジブリを代表する以下の4作品!
全国でのリバイバル上映は多くの人が足を運び、公開初週の興行収入ランキングで、「もののけ姫」は、「千と千尋の神隠し」に続く、第2位を記録しています。
映画『もののけ姫』:テレビ地上波放送履歴
『もののけ姫』は過去10回、テレビで地上波放送されています。
全てが日本テレビ系列「金曜ロードSHOW!」での放送となっています。
以下の表を見ると、1~3年に1回のペースで放送されていることがわかります。
映画『もののけ姫』:興行収入成績
映画『もののけ姫』の興行収入は、201.8億円(配給収入117.6億円)です。
松竹・東宝・東映・角川の合同団体である日本映画製作者連盟より配給収入の明記がされています。
『もののけ姫』は日本映画の歴代興行収入ランキングで4位に入る成功を収めています。
ちなみに『もののけ姫』より上位にいるのは以下の3作品です。
1位:劇場版 鬼滅の刃 無限列車編
2位:千と千尋の神隠し
3位:君の名は
映画『もののけ姫』:【ネタバレあり】ジブリにとってどのような作品?
最後に、『もののけ姫』という作品がスタジオジブリにとってどんな作品なのかをご紹介しましょう。
スタジオジブリにとっても、特別な意味のある作品だったようですよ。
①『風の谷のナウシカ』のリベンジ作品!?
宮崎駿監督は、『もののけ姫』誕生の13年前に公開した『風の谷のナウシカ』のエンディング部分に後悔していることを吐露しています。
『風の谷のナウシカ』といえば、宮崎2作目となる長編アニメーション映画で、ジブリの原点ともいわれる作品。
しかし制作期間が十分に取れなかったことと、スタジオの知名度が高くなかったことから、絶望的なクライマックスを描きたかった宮崎監督の構想は却下されてしまい、ハッピーエンドのようなラストに仕上がっています。
それから13年、スタジオジブリと宮崎駿監督は世界中から注目されるように。
そして『風の谷のナウシカ』以来の『自然と人間』を描いた作品が『もののけ姫』でした。
「風の谷のナウシカ」が”自然と人間の共存”を描いたのに対して、「もののけ姫」では”人間による自然の破壊”を描き、人間の自然への扱いに対する痛烈な批判を最後まで描き切りました。
豊かな暮らしを求めて自然破壊をやめられない人間、それに対する自然災害に怯える人間、そして全てが崩壊してからことの重大さに気づく人間、私たちの何気ない暮らしを風刺するかのような内容となっています。
「生命の尊厳」を重んじる宮崎監督らしい作品とも言えますね。
②空前のジブリブームの引き金に
こだわり抜いて完成した『もののけ姫』は制作費だけで25億円まで膨れ上がり、配給収入が60億円を超えなくては黒字にならないという挑戦作でした。
そのため、ジブリは過去にやってこなかった”収益の数字”を意識するようになります。
1997年の『もののけ姫』を境に、スタジオジブリは100億円単位の大ヒットを記録することが多くなります。
スタジオジブリのプロデューサーとして宮崎監督と長年タッグを組んでいる鈴木敏夫氏は、自身の著書『ジブリの仲間たち』の中で、「もののけ姫は、僕が携わった全作品の中で唯一、売り上げの目標を明確にあげたもの」と述べています。
そこで、大々的な宣伝活動に乗り出したスタジオジブリ。
ここで生まれたのが、今ではジブリ作品でお馴染みの「キャッチコピーをつける」という手法です。
『もののけ姫』では「生きろ。」という単純明快でありながらも哲学的な言葉を使っていますよね。
一方、東宝の予告編映像では「人はかつて、森の神を殺した」というフレーズが使われています。
東宝では「殺す」というワードを宣伝に使ったことがなく物議を醸すも、本編に絶対的な自信を持つスタジオジブリ制作陣は押し切ります。
こういったストレートに訴えかける宣伝活動が人々の目に止まり、ジブリの宣伝スタイルが確立された結果、のちに続くジブリブームの引き金となっていったのです。
まとめ
宮崎駿による大人気アニメーション映画「もののけ姫」についての基本情報をご紹介しました。
知れば知るほど、新たな発見がある不朽の名作、細かい登場キャラクターにも注目して鑑賞してみてください!
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