【ジブリ映画】『思い出のマーニー』主題歌を解説!曲名&歌っている人は?主題歌起用までのトリビアも
ジブリ映画『思い出のマーニー』の主題歌を解説!なんていう曲?歌っているのは誰?繊細な音色と孤独の悲しみが綴られた歌詞が印象的な主題歌の秘密に迫ります。ジブリ映画初の全編英語曲&外国人アーティストが起用された経緯や、主人公・杏奈と自分の人生が重なると話すアーティストの人生について解説しながら深堀していきます!
こんにちは、Reneです。
今回はジブリ映画『思い出のマーニー』の主題歌について解説します。
『思い出のマーニー』は、日本の北海道を舞台に2人の主人公が友情を通じて心を通わせていくハートフル映画。
本編に挿入された曲は、切なさや寂しさを感じさせる繊細なメロディーが特徴的でした。
主題歌に抜擢されたアーティストは、主人公・杏奈と似たような経験を基に歌詞を書き上げたとのことです。
主題歌アーティストに抜擢されるまでの背景を含めて、『思い出のマーニー』の主題歌の魅力に迫ります。
・『思い出のマーニー』主題歌:主題歌を担当したプリシラ・アーンさんとは
・『思い出のマーニー』主題歌:歌詞の内容は?
・『思い出のマーニー』主題歌:起用された経緯
『思い出のマーニー』主題歌:曲名と歌っている人は?
思い出のマーニーの主題歌の曲名は「Fine On The Outside」です。
実はジブリ映画の主題歌に全編英語の曲が採用されたのは、この『思い出のマーニー』が初めてでした。
歌っているのはアメリカ出身のシンガー・ソングライター、プリシラ・アーンさん。
ではそんな彼女の経歴について、次の項目で詳しくご紹介します。
『思い出のマーニー』主題歌:主題歌を担当したプリシラ・アーンさんとは
『思い出のマーニー』の主題歌「Fine On The Outside」を提供したアーティストは、1984年3月9日、アメリカ・ジョージア州生まれ、ペンシルベニア州育ちのプリシラ・アーンさん。
シンガーソングライターとして、ロサンゼルスを拠点に活動しています。
8歳頃に教会で歌うことの楽しさを知ったのち、母からピアノを習い始めます。
14歳になった頃には、ギター弾いたり作曲をしたり、積極的に音楽制作に励むように。
プリシラ・アーンさんの音楽のセンスは業界の目に留まり、ニューヨークで創設されたジャズ専門のレコード会社「ブルーノート・レコード」との契約が決まります。
2008年、「A Good Day」のアルバムを発表と共にメジャーデビューを果たし、現在も音楽活動を続けています。
『思い出のマーニー』公開後に行なった日本公演では、本作で主人公・杏奈を演じた高月彩香さんに向けた楽曲「ベスト・アイ・キャン」を披露。
さらに東日本大震災で被災した日本に捧げる曲「希望の歌(Song Of Hope)」、『風立ちぬ』の主題歌となった「ひこうき雲」など、日本オリジナルのセットリストを組んで大成功に終わりました。
歌の間のMCタイムでは、スタンディングで見ている観客に「足大丈夫ですか?」と日本語で気遣いを見せる場面もあったようです。
2021年6月には日本オリジナル楽曲の制作も発表しているので、今後の活躍にも注目していきたいところです。
『思い出のマーニー』主題歌:歌詞の内容は?
「Fine On The Outside」は、切なさや寂しさを感じさせる繊細なメロディーが特徴的でした。
プリシラ・アーンさんはこの曲を、自身の体験をもとに杏奈が感じていた孤独感や悲しみについて書き上げたそうです。
曲名の「Fine On The Outside」を直訳すると「外側にいても大丈夫」。
この「外側」とは「人の輪の外側」を意味しており、親しい友達がいなくても大丈夫だと自分に言い聞かせるような主人公の気持ちを表現しています。
曲中の歌詞「And, I’ll be fine on the outside.(このまま”外側”にいたってやっていける)
I like to eat in school by myself anyway.(学校のランチも独りが気楽で好きだった)
So, I’ll just stay right here.(だから、このままでいるつもりよ)」に、主人公の強がっている側面が表れていますね。
一方で、歌詞には時々孤独感に襲われる気持ちも綴られています。
「Sometimes I feel lost, sometimes I’m counfused.(それでもたまに、どうしようもないほどの虚無感に包まれて困惑する)Sometimes, I find that I’m not alright.(それでもたまに、私って全然大丈夫じゃないんだってことに気づいてしまう)」というところに、一人ぼっちの悲しみを抱える杏奈の気持ちが重なります。
1人で大丈夫、でも時々どうしようもなく寂しくなってしまう。
そんな杏奈の揺れる気持ちが感じ取れる主題歌です。
『思い出のマーニー』主題歌:起用された経緯
冒頭でも書いた通り、全編英語の楽曲がジブリ映画の主題歌に起用されたのは今回が初めてです。
ではなぜ海外アーティストのプリシラ・アーンさんが主題歌に抜擢されたのか?
その経緯をご紹介しましょう。
ロサンゼルスを拠点に音楽活動をしていたプリシラ・アーンさんですが、2013年12月に三鷹の森ジブリ美術館に招待されてジブリ作品の楽曲をカバーした演奏を披露します。
その際、『耳をすませば』の「カントリー・ロード」、『魔女の宅急便』の「やさしさに包まれたなら」などを歌い、観客を感動と温もりで包み込みました。
それから、プリシラさんは『思い出のマーニー』の原作となった児童文学書を読みます。
そこで、杏奈の孤独に共感し、自身も経験したことのある「孤独を感じながらも、自分のうちに秘めた”愛”を模索した頃」に書いた楽曲を、ジブリ側に主題歌として提案しました。
プリシラさんの曲を受け取った西村義明プロデューサーは、「彼女が主題歌を歌ってくれれば、麻呂さん(米林宏昌監督)の手掛ける『思い出のマーニー』が素敵に仕上がること間違いない」と確信したそう。
プロデューサーお墨付きの楽曲を聞いた米林宏昌監督もまた「この人だ!」と直感的な魅力を感じ取り、孤独な主人公・杏奈の心に寄り添ってくれるアーティストとして起用をしたとのことです。
まさにタイミングと曲のカラーがピッタリと合ったことで実現したんですね!
まとめ
この記事では、『思い出のマーニー』の主題歌についてまとめました。
「Fine On The Outside」の歌詞の意味や制作された背景を知ると、一層魅力を感じられます。
落ち込んだ時や寂しさを感じた時は、プリシア・アーンの「Fine On The Outside」の音色と言葉に触れてみてはいかがでしょうか。
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