【ジブリ映画】『レッドタートル ある島の物語』を徹底解説!公開日・興行収入・受賞歴・制作背景・考察まとめ
2016年公開のスタジオジブリ映画『レッドタートル ある島の物語』は、アカデミー賞短編賞受賞『岸辺のふたり』を手掛けたマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィットが監督を務めた長編アニメーション映画。詩情的かつ哲学的なストーリーで音楽と映像美を楽しめる大人向けの作品として仕上がりました。この記事では、『レッドタートル ある島の物語』について詳しく解説していきます。
こんにちは、Reneです。
今回はスタジオジブリ作品の中でも異色の一本『レッドタートル ある島の物語』をご紹介します。
『レッドタートル ある島の物語』は、スタジオジブリ初の外国人監督を起用して手掛けたアニメーション映画として注目されました。
また、本編では一切セリフがなく、音楽と映像の力を使って幻想的な作品に仕上がっているのが特徴です。
小さな子どもにとってはちょっぴり難しいかもしれない大人向けなファンタジーとリアリティが融合した『レッドタートル ある島の物語』について見ていきましょう!
・スタジオジブリ『レッドタートル ある島の物語』あらすじ
・スタジオジブリ『レッドタートル ある島の物語』興行収入と受賞
・スタジオジブリ『レッドタートル ある島の物語』制作背景
・スタジオジブリ『レッドタートル ある島の物語』登場キャラクター
・スタジオジブリ『レッドタートル ある島の物語』考察
スタジオジブリ『レッドタートル ある島の物語』作品概要
まずは作品概要をご紹介します。
上映時間は81分と、やや短めの作品です。
スタジオジブリ『レッドタートル ある島の物語』あらすじ
ある嵐の吹き荒れる日、荒れ果てた海に投げ出されたひとりの男は、九死に一生を得て、奇跡的に無人島にたどり着き、命を救われます。
しかし、何もない無人島から脱出を試みるも、見えない何かの力が働いているようでどうしても無人島へと引き戻されてしまう事態に。
そんな中、絶望を感じる男の前に現れたのは、たったひとりの女で...。
スタジオジブリ『レッドタートル ある島の物語』興行収入と受賞
『レッドタートル ある島の物語』は2016年5月11日、第69回カンヌ国際映画祭で初上映後、6月29日よりフランスで先行上映が開始されました。
日本では、2016年9月17日に上映が開始され、初動3,300万円の興行収入を記録し、惜しくも週末興行収入ランキングのTOP10入りすることはありませんでした。
その後、アメリカでは2017年1月20日より上映開始されました。
複数の映画祭でノミネートされ、「第69回カンヌ国際映画祭」ある視点部門・特別賞と「第44回アニー賞」長編インディペンデント作品賞を受賞しました。
スタジオジブリ『レッドタートル ある島の物語』制作背景
マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督による2000年公開の短編映画『岸辺のふたり』は、わずか8分のアニメーションに父娘の絆を詰め込み世界中を感動させました。
同作がアカデミー賞の他、複数の世界的な映画祭で受賞し、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーの目に留まります。
スタジオジブリがマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督に長編アニメーション映画のオファーをすると彼が尊敬する高畑勲のアドバイスを受けることを条件に快諾。
高畑勲が企画、制作に携わりながら、日本とフランス間でアートのデータを送り合って8年の月日をかけて完成させました。
スタジオジブリ『レッドタートル ある島の物語』登場キャラクター
本作には「男」「女」「息子」の3人が登場しますが、全て名前が明かされることはありません。
また、本編では一切のセリフがなく、たまに叫び声や唸り声、呼吸音のみが存在しています。
声優に誰が起用されたのかもはっきりしておらず、スタジオジブリは様々な音を人の声を使ったり、物の音を使ったりしているので、音声チームが担当したと考えられます。
スタジオジブリ『レッドタートル ある島の物語』考察
『レッドタートル ある島の物語』はセリフも解説もない作品のため、主人公がどこから来て何をしていて、どうなりたいのかなど一切わからないまま物語は始まり幕を閉じます。
舞台設定も明白にならないため、本編を通してもはっきりとしたメッセージなどが伝わりにくいこともあり、評価は真っ二つに分かれています。
キャッチコピーが「どこから来たのか。どこへ行くのか。いのちは?」であること、男性とアカウミガメが登場していることを踏まえると「生命」「自然」「生きる」などについてのメッセージが込められていることが考えられます。
主人公の男は、荒波に飲まれてしまい死んでもおかしくない状況で生き延びますが、無人島にたどり着いたことで再び命の危機に。
必死に無人島から抜け出そうとしていた男が、女性の出現を理由に、島に残り自然と共生する選するのは、人間の本能からなのでしょうか、もしくは希望を捨てた表しなのでしょうか。
「生きる」ことへの本質を突いてくる隠れたメッセージをどう受け取るかは、観る者次第ということになりそうです。
まとめ
『レッドタートル ある島の物語』の作品概要・あらすじ・キャラクター・制作背景・考察についてご紹介しました。
ファミリー向けの作品を多く生み出しているスタジオジブリからは、異例とされる大人向けアニメーション映画『レッドタートル ある島の物語』は、奥が深く込められたメッセージの本質を理解することで作品理解につながる難解映画であることは間違いないようです。
ぜひ、次回視聴する時は、隠れたメッセージ性について考えながらご視聴ください!
キャステルの記事に テーマパークの最新情報をお届けします |