【ジブリ】『猫の恩返し』の人気キャラ”ムタ”を解説!名付け親は宮崎駿?猫の種類、ゼリーの正体を読み解く
スタジオジブリ森田宏幸監督による長編アニメーション映画『猫の恩返し』は、車に轢かれそうになった猫を助けた女子高校生が猫たちから恩返しを受け、猫の国に招かれるファンタジー物語です。この記事では、口は悪いが仲間思いのデブ猫・ムタに焦点を当てて「猫の恩返し」を読み解いていきます。
こんにちは、Reneです。
今回は、森田宏幸監督の長編アニメーション映画「猫の恩返し」に登場するキャラクター、ムタについて解説します。
ファンの間からは「ムタさん」と呼ばれ、ジブリキャラクターの中でも隠れ人気の高い猫・ムタ。
映画本編では語られない「マタタビゼリー」「本名」「ジブリ作品・耳をすませばとの関係」など、ムタにまつわる謎から声優についてまで、多角的に考察していきます。
・猫の恩返し:ムタの声優
・猫の恩返し:ムタの種類は?
・猫の恩返し:ムタの本名は?名付け親は宮崎駿?
・猫の恩返し:ムタと「耳をすませば」の関係性
・猫の恩返し:ムタが食べた不思議なゼリーの正体
・猫の恩返し:ムタが放った最後のセリフに注目
猫の恩返し:あらすじ
主人公は天真爛漫な女子高校生の吉岡ハル。
ハルはある日の放課後、1匹の猫が咥えていた小さな箱を落とし、横断歩道でトラックに引かれそうになっているところに遭遇。
持っていたラクロスのスティックを使って、猫を助け出します。
猫はハルに向かって人間の言葉で感謝を示すと、そのままどこかへ走り去っていきました。
驚いたハルが家に帰って言葉を話す猫について母親に話すと、母親から彼女は幼い頃にも猫が喋ったと言っていたことがあると聞かされます。
その晩、猫の大群がハルの家へ訪れます。
実は、ハルが助けた猫は、猫の国王子・ルーンだったのです。
改めて謝礼をうけるハルでしたが、猫たちの恩返しはこれで終わりません。
翌朝、目を覚ますと庭中に猫じゃらし、大量のラクロススティック、靴箱を明ければ溢れるばかりのネズミ....と猫が喜びそうな贈り物が次々と届きます。
だんだん猫たちにイライラを募らせていくハルは、ついに猫の国の使いを捕まえこれ以上の恩返しはやめてほしいと伝えます。
すると、猫の国の使いは、ハルを王子の期先候補として猫の国に招待するという驚きの話を披露。
夜にまた迎えに来るという猫にハルが困り果てていると、どこからか「猫の事務所」なら助けてくれると言う助言が聞こえてきます。
商店街にいた白く太った猫に案内してもらってハルが猫の事務所へ行くと、そこには英国紳士を彷彿させるきれいなタキシードを身にまとい、ステッキを片手に上品な口調で話す猫・バロンの姿がありました。
バロンは、ハルに紅茶を用意し、事情を聞くことに。
二人が対策を練っているところに、猫の国から迎えがきてしまいます。
あっという間に拘束され、物凄いスピードで連行されるハルと、それを追いかけるバロンたち。
ハルの運命は一体どうなってしまうのでしょうか……!
猫の恩返し:ムタの声優
太っちょであまり優しくなさそうに見えるが、実際は誰よりも仲間思いな一面を持つムタ。
ムタを演じたのは、1950年3月11日生まれの俳優・渡辺哲さんです。
1985年に俳優デビューを果たし現役で活動しています。
主な出演作品に『乱』『冷たい熱帯魚』『ヒミズ』などがあります。
経歴を見ると、渡辺さんはヤクザや刑事役、頑固オヤジなどの不良寄りな作品に多く出演していることが分かります。
『猫の恩返し』でも、目つきが悪くいつも悪態をついているムタを熱演。
しかしツンとした言葉の節々から仲間想いな部分が感じ取れる、どこか嫌いになれない役どころを絶妙に演じています。
渡辺哲さんは『猫の恩返し』以外にもジブリ作品で『もののけ姫』の山犬の声も演じています。
山犬では、ムタとは一味違う力強さに圧倒されてしまいます。
猫の恩返し:ムタの種類は?
猫の事務所と商店街を行き来するムタといえば、真っ白な毛の色に、耳の部分だけ少し色がついています。
少し変わった尻尾に、肥満体質。
特徴的なポイントはなく、おそらく「雑種猫」ではないかと考えられます。
猫男爵バロンがアビシニアンと思われるのに対し、ムタはどこにでもいる猫という雰囲気が親しみやすさを感じさせますね。
猫の恩返し:ムタの本名は?名付け親は宮崎駿?
物語の終盤でムタの本名が「ルナルド・ムーン」であることが明らかになります。
本名と同時に、かつて猫の国の魚を全て食い荒らして逃亡した伝説の大犯罪猫として壁画になり語り継がれていることも判明しました。
ムタという名前は、1990年代~2000年代にかけて活躍したプロレスラー「グレート・ムタ」から宮崎駿が命名したとのこと。
『猫の恩返し』について説明した書籍「ロマンアルバム 猫の恩返し」で原作者・柊あおいが語っています。
ムタの戦闘能力は非常に高く、ハルを救出する際にも持ち前の怪力っぷりで大活躍しました。
そういったキャラクター性もプロレスラーとつながりがあると考えると面白いですよね。
猫の恩返し:ムタと「耳をすませば」の関係性
『猫の恩返し』は、ジブリ映画『耳をすませば』の外伝作品として作られ、月島雫が書いた物語という設定になっています。
『耳をすませば』には黒みがかった太った猫が登場しており、『猫の恩返し』のムタと通ずるものを感じられます。
ちなみに、『耳をすませば』に登場する猫は、不特定多数の場所に出没するため、その各所で「お玉」「ムタ」などと呼ばれています。
ちなみに、天沢聖司はその猫を「ムーン」と呼んでおり、この名前が本名に採用されています。
猫の恩返し:ムタが食べた不思議なゼリーの正体
極度の甘党であるムタ。
猫の国にやってきてから彼が速攻で食いつき監禁されてしまった奇妙な「マタタビゼリー」はインパクトがありましたよね。
ゼリーに埋もれムタは、心配になるほどに正気を失った顔をしています。
このゼリーの正体は、マタタビ入りのゼリーです。
マタタビは人間が摂取する場合は、漬物にしたり、薬用に使うことが多いようです。
一方、「猫にマタタビ」ということわざがあるように、猫はマタタビを食べたり匂いを嗅いだりするだけで陶酔したように元気に動き回ったり、興奮したような反応を見せます。
『猫の恩返し』の中では、ゼリーに含まれたマタタビの量が多すぎたため、ムタは行動不能になってしまったようですね。
個体差はあるものの、ストレス解消、食欲増進、老化防止などの効果がある反面、過剰摂取すると「中枢神経に以上麻痺を引き起こす」危険性があります。
おうちの猫にマタタビを与える際には、十分に気をつけてください。
猫の恩返し:ムタが放った最後のセリフに注目
映画の後半、ムタが「『も』ってなんだー、『も』ってー」と、拗ね気味に言い放つシーンがあります。
ボソッというため、聞き取れなかったという人も多いようです。
このセリフは、猫の国から救出してもらったハルがバロンたちにお礼を言った際のもの。
ハルがムタの存在を思い出したかのように、「ムタさんも」と付け加えます。
それに対して、半分照れ隠しのようにツンとしたリアクションを見せるムタ。
ツンデレと言われる猫らしい反応ですよね。
ムタの性格を象徴している一言なので、もしも聞き逃している方がいたら、ぜひもう一度確認してみてくださいね。
まとめ
「猫の恩返し」に登場するムタにまつわる謎、トリビアについて徹底解説しました。
本編では語られていない謎の部分を知ることで「猫の恩返し」をより深く理解することにつながれば嬉しいです。
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