【ジブリ映画】『火垂るの墓』のあらすじをネタバレありでご紹介!ジブリ異色の戦争映画のストーリーとは
1988年公開のスタジオジブリ映画『火垂るの墓』のあらすじをネタバレありで解説します!終戦間近の神戸を舞台に、空襲の混乱の中を生き抜こうとする兄妹を描いた戦争映画です。野坂昭如の原作を元に、高畑勲が脚本・監督を務め、戦争の痛ましさを惜しみなく描き、世界中から涙なしでは観られないと高評価されています。この記事では、『火垂るの墓』の作品概要、主要キャラクターと声優、ネタバレありのあらすじをまとめていきます。
こんにちは、Reneです。
今回は作家・野坂昭如氏の原作小説を元に、スタジオジブリが長編アニメーション化した映画『火垂るの墓』のあらすじを解説していきます。
スタジオジブリ作品史上、最も切なく悲しい作品として知られる『火垂るの墓』は、両親を亡くした兄妹が、空襲の中、たった二人で防空壕暮らしをする戦争映画です。
『おもひでぽろぽろ』『平成狸合戦ぽんぽこ』『かぐや姫の物語』などを手掛けた高畑勲氏が監督を務めています。
戦争の恐怖に震え、食糧がなくなり空腹に苦しみながらも一生懸命に生き抜こうとする子どもたちの姿からは、戦争がいかに愚かなものかを再認識させられます。
・火垂るの墓のあらすじ:主要キャラクターと声優
- 清太(声優:辰巳勉)
- 節子(声優:白石綾乃)
- 清太と節子の母(声優:志乃原良子)
- 親戚のおばさん(声優:山口朱美)
・火垂るの墓のあらすじ
- ①清太の決意
- ②困窮する生活
- ③必死に生きた兄妹の最期
火垂るの墓のあらすじ:作品概要
『火垂るの墓』は、年に公開されたスタジオジブリ映画です。
作品概要を以下にまとめました。
キャッチコピーは、「4歳と14歳で、生きようと思った」です。
企画当初は、「これしかなかった。七輪ひとつに布団、蚊帳、それに妹と蛍。」というものだったそうですが、難しすぎるという注文があったことにより、「4歳」と「14歳」というシンプルかつインパクトのあるキャッチコピーに変更されました。
短いキャッチコピーですが、『火垂るの墓』の世界観を代弁するようなぴったりな言葉ですよね。
火垂るの墓のあらすじ:主要キャラクターと声優
まず初めに『火垂るの墓』で登場するメインキャラクターと声優について紹介します。
以下の設定を把握しておくと、あらすじがわかりやすくなります。
清太(声優:辰巳勉)
清太は本作の主人公です。
1945年(昭和20年)6月5日に起きた神戸大空襲で母を亡くし、4歳の妹・節子とともに孤児になる14歳の少年。
節子のために親戚の家に居候をしますが、親戚からの冷たい扱いに耐えかねて、防空壕で妹との2人暮らしを始めます。
最後まで節子のために必死で食糧を探し、2人で生き抜こうと奮闘します。
節子(声優:白石綾乃)
節子は清太の妹です。
神戸大空襲の時に、清太におんぶされて逃げたことで生き延びました。
しかし母を亡くし、清太と貧しい暮らしを余儀なくされたことによって、やがて栄養失調に苦しみます。
清太と節子の母(声優:志乃原良子)
心優しい性格をした清太と節子の母。
心臓病を患いながらも、子供2人を育てつつ巡洋艦「摩耶」で出征中の海軍大尉である夫の帰りを待っていました。
神戸大空襲で火傷を覆い、清太と節子を残して亡くなってしまいます。
翌日には、遺体にウジが湧いて他の死亡者と共に火葬されました。
親戚のおばさん(声優:山口朱美)
母を亡くした清太と節子が身を寄せる親戚のおばさん。
戦時中でどこの家庭も貧困に苦しんでいるため、清太と節子に親切にする余裕がなく、食糧が減っていくたびに冷たくなっていきます。
火垂るの墓のあらすじ
それでは、『火垂るの墓』のあらすじをネタバレありでご紹介します。
物語の結末や重要な設定についても記述していますので、未見の方はご注意ください。
①清太の決意
終戦直後、阪急電車のホームで一人ぼっちで息を引き取った14歳の少年・清太。
物語は、清太の魂が走馬灯を眺めるように、4歳の妹・節子との出来事を振り返る回想が始まります。
昭和20年6月、海軍大尉で家にいない父の代わりに、清太は心臓病を患う母と4歳の母の守る長男として立派に暮らしていました。
ある日、清太たちの住む場所にも空襲が起こります。
身体の悪い母を先に逃がし、妹をおんぶして母の後を追って避難場所まで向かいますが、ついた先には、すでに火傷で負傷し治療される、痛ましい母の姿がありました。
思わずその場を立ち去ってしまった清太が再び母の元を訪れると、すでに息を引き取っており、他の人たちと一緒に大きな穴の中で燃やされることに。
母の遺骨すら手にすることができず、子ども2人だけになった清太と節子。
それから西ノ宮にある親戚の家での居候生活が始まります。
焼けた自宅に残った数少ない食糧をリヤカーに乗せて、親戚の家へ持っていきます。
しかし学校にも通わず、防火活動にも参加しない2人を親戚のおばさんは邪険に扱い、清太も居心地の悪さを覚えていきます。
そんなある日、おばさんが清太の大切に持っていた母の形見の着物を米に変えてしまったことが発覚。
しかもそのお米で作った雑炊のお米は自分の子供に多く与え、2人のお椀によそわれたのは汁ばかりでした。
清太は我慢の限界を迎え、2人は親戚の家を出ることを決意。
妹の節子と2人だけで防空壕で暮らし始めます。
②困窮する生活
しかし、14歳と4歳だけでの生活は苦しいものでした。
あっという間にそこをついた食糧。
清太は、食事のためにタニシやカエルを捕まえ、ホタルを集めてあかりがわりに蚊帳の中に放ちます。
翌朝、蚊帳の中で死んでいるホタルを見て、節子は「お母さんみたいに、ホタルたちのお墓を作ってあげよう」と言います。
清太は節子に母が死んだことを隠していたのですが、親戚のおばさんが勝手に話してしまっていたようです。
それから清太は、空襲で避難した人の家に盗みに入ったり、空になった防空壕をあさったりと、節子と一緒に生き延びるため必死で食料を探します。
時には盗みがバレて、罰としてひどい暴力を受けることもありました。
そんなある日、防空壕のすぐそばで倒れている節子がいました。
清太は、節子を病院に連れていきますが、栄養失調が原因であることが分かり、母が残したわずかな貯金を全ておろして、栄養価の高い食事をさせようと街を歩きます。
その途中で、清太の耳に入ったのは、日本が戦争に負けたという速報。
父が帰ってこないことを知り、取り乱す中、日本は終戦を迎えたのでした。
③必死に生きた兄妹の最期
おろした貯金を使って節子のためにスイカを買った清太。
しかし、節子にはもう食べる気力が残っていません。
痩せこけた節子は、小石をご飯に見立てて、おかゆを作ってあげるとごっこ遊びを始めますが、そのまま静かに息を引き取るのでした。
清太は、丘の上で節子を燃やし、遺骨になるまで一歩も離れることはありませんでした。
生前、節子が肌身離さず持っていたドロップ缶に遺骨を入れて、そのままどこかへ放浪していく清太。
時は流れ、現代の経済が発展した日本社会。
かつて清太と節子が生きた丘と、開発が進みビルが並ぶ街が二重で重なって景色が映されながら、冒頭の場面へと切り替わります。
阪急電車のホームで孤児として死を待つだけの清太。
昭和20年、9月21日。
節子の遺骨が入ったドロップ缶のすぐそばで清太は、旅立っていきました。
まとめ
この記事では『火垂るの墓』のネタバレありのあらすじをご紹介しました。
ストーリーやキャラクターを把握した上で再度鑑賞してみると、新たな発見があるのは興味深いです。
観賞後にずっしりと重い気持ちになる作品ですが、平和や戦争について考えるにはぴったりですので、ぜひ鑑賞してみてください。
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