【キャラ解説】『ハウルの動く城』のソフィーを読み解く!ソフィーにまつわる謎やトリビアを徹底解説
映画『ハウルの動く城』のヒロイン、ソフィーを徹底解説!アニメ界の巨匠・宮崎駿監督の長編アニメーション映画『ハウルの動く城』は、魔法が存在する国で、魔女に呪いをかけられ90歳の姿になってしまった少女・ソフィーと真実の愛を知らない魔法使いのハウルが出会い、心惹かれ合っていく物語です。この記事では、ヒロイン・ソフィーに焦点を当てて「ハウルの動く城」を読み解いていきます。
こんにちは、Reneです。
今回は、宮崎駿監督の長編アニメーション映画「ハウルの動く城」のヒロイン・ソフィーについてまとめています。
映画本編では語られない「ソフィーが若返る理由」「髪色が戻らない理由」やそもそもなぜ「ソフィーは老婆の姿にされてしまったのか」など、ソフィーにまつわる謎はたくさん。
ソフィーの声優キャスティングから見えてくる、映画のメッセージ性についても考察しています。
・ハウルの動く城:【ソフィーの謎】荒地の魔女はなぜソフィーを老婆にした?
・ハウルの動く城:【ソフィーの謎】魔法が解けていないのに若返るのはなぜ?
・ハウルの動く城:【ソフィーの謎】最後まで髪色が戻らない理由
・ハウルの動く城:【トリビア】18歳のソフィーと90歳のソフィーを演じているのは同一人物!
ハウルの動く城:あらすじ
魔法が存在し賑やかで忙しなく人々が行き来する街で、両親から受け継いだ帽子屋を営むソフィー。
ある日、街で兵隊に絡まれるソフィーは荒地の魔女から追われるハウルに助けられます。
その晩、閉店後の帽子屋に現れた荒地の魔女。
18歳の少女ソフィーを90歳の老婆の姿へと変える呪いをかけてしまいます。
姿を変えられたソフィーは、このまま街に居続けることはできないと、呪いを解くための旅に出ます。
魔法使いがうろつき、人間が寄り付かない荒地を歩く中、草原で困っているカカシを助けます。
すると、カカシからハウルの大きく不気味な動く城まで案内されます。
城の中に居た火の悪魔・カルシファーが呪いを解くことができるとほのめかしたことを理由に、ハウルの城で掃除人としてハウル、弟子のマルクル、カルシファーと共に住むことを決めます。
しかし、国は戦争中で激しさを増すばかりの危険な状況。
戦争反対のハウルは出陣命令を無視し続けるため、魔法使いの師匠・サリバンから目を付けられていたのでした。
呪いをかけられてしまったソフィーと本気で人を愛さないハウルは、生活を共にする中、次第に惹かれあっていきます。
そして、立ちはだかる多くの魔の手。
2人の運命は一体...?
ハウルの動く城:【ソフィーの謎】荒地の魔女はなぜソフィーを老婆にした?
街で兵隊に絡まれているところをハウルに助けられたソフィー。
その晩、閉店後の帽子屋へ訪れた荒地の魔女は「荒地の魔女に張り合おうなんて、いい度胸ね」と言い老婆の姿へと変えてしまいます。
その後、「その呪いは人には話せないからね。ハウルによろしくね」と言い残し消え去ります。
なぜ荒地の魔女は、ソフィーを老婆にしてしまったのでしょうか?
老婆になった理由①
ハウルの心臓を狙う荒地の魔女は、ハウルと恋仲に見えたソフィーへの嫉妬心から自分の持ち合わせない「若さ」を奪い去る呪いをかけたと考えられます。
後に、魔法が奪われ本当の姿であるヨボヨボのおばあさんに戻ってしまうので、荒地の魔女は「老い」の劣等感を強く抱いていたのかもしれません。
老婆になった理由②
荒地の魔女がかけた呪いは「老いの魔法」ではなく「自己暗示(ソフィー自身が持つ気持ちを容姿に反映させる魔法)」だったと考えられます。
これは、ソフィーが時々若返る謎にも繋がるのですが、そもそもソフィーが暮らす街は、人々が忙しなく歩き、女性は流行の華やかな洋服を着ています。
その中で、ソフィーは、素朴な洋服で両親が残した古びた帽子屋を営んでいました。
まるでおばあちゃんのようです。
引っ込み思案な性格でもあるソフィーは、自分に自信がなく、誰にも好かれないと思い込んでいます。
そんな「誰にも好かれない=歳をとった女性」という考えが、荒地の魔女の呪いによってソフィーの姿を作ったと考えられます。
ハウルの動く城:【ソフィーの謎】魔法が解けていないのに若返るのはなぜ?
老婆の姿になったソフィーは、見違えるように行動的になります。
体一つで魔法使いがうろつく荒地を歩き、ハウルの動く城までたどり着いてしまうのです。
そこで、ハウル、マルクル、カルシファーと共に生活をします。
「この城の新しい掃除婦さ」と言い城の住人となろうとする老婆ソフィーを、ハウルはすんなり歓迎します。
その後、戦場から戻ったハウルは眠るソフィーの様子を見にいきます。
そこで、老婆の姿ではなく少女の姿であるソフィーを神妙な面持ちで見つめるシーンが印象的ですよね。
この時、ハウルの表情から「ソフィーが呪いにかけられて老婆になっている」ことに気づいていることがわかります。
そして、完全にソフィーの呪いが解けるのは、戦争を断固拒否していたハウルが出陣を決め「自分には守るものができた。それは君だ。」とソフィーへの愛を込めた言葉を伝える場面です。
美しくもなく、誰からも愛されないと思い込んでいたソフィーが誰かに愛されることを知り、ソフィー自身で抱えていた劣等感を完全に払拭した瞬間でした。
また、ソフィーは眠っている時以外にも度々ハウルの前やハウルをサリバンから守ろうとする場面で一時的に若返っています。
自身の劣等感が薄まる度に本当の姿を取り戻しているという構図が伺えます。
ハウルは、ソフィーを自分の懐かしの場所へ連れて行ったり、前向きになれる言葉をかけています。
魔法使いであるハウルは、ソフィーがかけられた呪いは、否定的な自己暗示から来ていることを知っているようにも見えます。
ハウルの動く城:【ソフィーの謎】最後まで髪色が戻らない理由
ソフィーが若さを取り戻したにもかかわらず、髪色だけが戻らなかったのは、ソフィーがこの髪色を気に入ったからです。
ハウルはソフィーのシルバーヘアに「星色に染まった」と言います。
ハウルが悪魔の契約を交わしたカルシファーは、死にかけの流れ星でした。
自分の心臓と引き換えに生かすと決めた流れ星と同じ色のソフィーの髪。
ハウルはソフィーの髪色を気に入り、それを知ったソフィーがブラウンヘアに戻ることまで望まなかったと考えると素敵です。
ハウルの動く城:【トリビア】18歳のソフィーと90歳のソフィーを演じているのは同一人物!
映画『ハウルの動く城』でソフィーの声優を担当したのは、当時63歳の女優・倍賞千恵子さんです。
18歳の少女ソフィーと90歳の老婆ソフィーのどちらも演じています。
本編では、若くても自身の美しさに気づかないソフィーが、年老いる呪いをかけられてしまいます。
そして、ハウルの動く城に転がり込みますが、たとえ90歳の姿であってもマルクルはソフィーを慕い、ハウルはソフィーを愛します。
それは、ソフィーの内面の魅力を感じているからです。
宮崎駿が伝えたかった「美しさは若さだけで測れるものではない」という真の美しさの定義が込められています。
よって、ソフィーの声優を少女と老婆で変える必要はなく、老婆のソフィーを演じられる人が少女も演じるべきだという考えが倍賞千恵子さんの抜擢へとつながっているのでした。
まとめ
「ハウルの動く城」に登場するソフィーにまつわる謎、トリビアについて徹底解説していきました。
本編では語られていない謎の部分を知ることで「ハウルの動く城」をより深く理解することにつながれば嬉しいです。
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