映画「ピーターパンの冒険」あらすじ&登場キャラクター
あまり知られていない日本版のピーターパン『ピーターパンの冒険』について、登場人物やあらすじを交えながらご紹介します!ピーターパンといえば、1950年代につくられたディズニー作品の代表。しかし、日本版ピーターパンの傑作も存在することはご存知でしたか?それが、今回ご紹介する『ピーターパンの冒険』です。
こんにちは、ピーターパンといえば、40歳になったピーターを描いた衝撃作『フック』を思い出すわさおです!
ピーターパンは、ディズニーの完全無欠なピーターパンとかけ離れた姿と精神を持っていて忘れられません…。
しかし、「ピーターパンを想像して」と言われれば、多くの人が、緑の服に少しいたずらっぽい顔を持つディズニー映画の少年を思い浮かべるのではないでしょうか?
確かに、ピーターパンは非常に人気の高い児童書ではありましたが、その名を全世界に知らしめたのは、ディズニー作品である『ピーターパン』です。
しかし、実は日本でも傑作ともいえる『ピーターパン』が誕生していたのです!
今回は、今の子どもたちはきっと知らない日本版のピーターパンである『ピーターパンの冒険』について、詳しくご紹介していきましょう。
・『ピーターパンの冒険』とは
・『ピーターパンの冒険』は豪華キャストの日本の名作アニメーション
・ウェンディが主役の日本版ピーターパン
・ピーターパンといえば、やっぱりディズニー!
『ピーターパンの冒険』登場キャラクター
『ピーターパンの冒険』には、原作やディズニー作品にもおなじみのキャラクターやオリジナルのキャラクターが登場します。
それぞれのキャラクターは個性豊かで、悪役でも憎めないようなキャラクターばかりです。
原作やディズニーで知っている面だけでなく、この作品ならではのキャラクター性も楽しめます。
ピーターパン
夢の国ネバーランドに住む、大人になることがない永遠の少年。
自由に空を飛ぶことができ、ウェンディたちの家にネバーランドから飛んでやって来ます。
冒険といたずらが大好きで子どもっぽい一面も。
やや忘れっぽいところがありますが、心根のまっすぐな少年です。
ディズニーアニメーションでは緑の服に身を包んでいますが、ピーターパンの服の色は茶色。
これは、「筋だらけになった枯れ葉と木からにじみ出る汁でできた服」を着ているという原作の設定に忠実なため。
ウェンディ
ダーリング家の心優しい長女。
夢みる心を持った女の子で、ピーターパンとの冒険にドキドキしっぱなし。
弟たちをまとめるしっかり者で、ネバーランドでは子どもたちのお母さん役として活躍。
ピーターパンの落とした影を縫いつけてあげたことで、弟たちとともにネバーランドへ向かうことになり…。
ジョン
強い海賊に憧れを持つウェンディの弟。
ダーリング家の長男で、やや理屈っぽいところがあります。
姉とともにネバーランドを招待されます。
マイケル
まだ幼いウェンディの2番目の弟。
小さくて甘えん坊。
常にウェンディやジョンに頼るような子どもでしたが、ウェンディが熱を出したとき、悪魔が住む山まで氷を取りにいく勇気を見せます。
ティンク
ネバーランドに住む妖精。
ピーターパンと常に行動をともにしています。
彼女の妖精の粉で、3姉弟は空を飛べるようになり、ネバーランドへ導かれます。
ピーターパンに想いを寄せているため、ピーターパンと相思相愛のウェンディが気に入らない様子。
ディズニーではティンカーベルの服は金色でしたが、今作ではピンク色。
フック船長
野蛮で荒々しい海賊船の船長。
ピーターパンの永遠のライバルで、ピーターパンを倒すためにさまざまな策略をめぐらせます。
以前ピーターパンと戦っていたときに海に落ち、時計ワニに右腕を食べられてしまったことを恨んでいます。
実はマザコン。
ダークネス
「ダークネス編」に登場する魔術師。
黒い魔法を使ってネバーランドを支配しようと企みます。
『ピーターパンの冒険』とは
『ピーターパンの冒険』は、フジテレビ系の「ハウス世界名作劇場」枠で放送されたテレビアニメーション。
1989年1月15日から12月24日まで放送された人気作です。
ディズニーの『ピーターパン』ではなく、原作であるジェームス・マシュー・バリーの『ピーターパンとウェンディ』を元につくられた作品です。
世界名作劇場シリーズでは、ピーターパンの他にも、世界的なメルヘンがアニメーションとして放送されました。
作中には、名作劇場の人気キャラクターであった『あらいぐまラスカル』のラスカルも登場するという貴重なコラボシーンも。
現在の子どもには馴染みが少ない作品となっていますが、今の子育て世代には「懐かしい」がたくさん詰まった作品です。
前半の「フック船長編」は原作に沿い、ウェンディたちとピーターパンの出会い、ネバーランドでの暮らしやフック船長率いる海賊たちとの戦いが描かれています。
後半の「ダークネス編」は原作にはないオリジナル展開。
魔法の鏡と少女・ルナをめぐるピーターパンとフック船長、そして魔女のダークネスの三つ巴(みつどもえ)の戦いが描かれます。
ネバーランドの存亡を賭けたよりスケールの大きい展開が見られます。
舞台は20世紀初めのロンドン
ウェンディ、ジョン、マイケルが住むダーリング家に、おとぎの国「ネバーランド」からやって来た永遠の子ども・ピーターパンが忍び込みます。
しかし、ピーターパンは、3姉弟が寝る子ども部屋で犬のナナに影を食いちぎられてしまいます。
それを見たウェンディは、彼の影を縫いつけ、そのお礼に弟たちとネバーランドに招待されることに。
3姉弟は、見たことのない妖精や魔法の世界で、ネバーランドの平和をかけた戦いに巻き込まれるのですが…。
『ピーターパンの冒険』は豪華キャストの日本の名作アニメーション
『ピーターパンの冒険』は、原作のピーターパンの雰囲気を壊すことなく、新たなストーリー展開も加えてより楽しい内容になっています。
原作をもとに、ディズニーらしくアレンジしたアメリカ版・ピーターパンであるなら、本作はさながら日本版・ピーターパン。
日本だから生まれたストーリーと名作としてのピーターパンが見事に融合した作品です。
出演するキャストも、今では有名な声優ばかり。
ピーターパン役は『セーラームーン』や『らんま1/2』など人気作に出演する日高のり子。
ウェンディは『名探偵コナン』の鈴木園子役で有名な松井菜桜子。
ティンカーベル役は、『めぞん一刻』の音無響子役や宮崎駿作品に多数出演している島本須美。
その他、70〜90年代に活躍し、今では大御所と呼ばれる声優ばかりという顔ぶれです。
そういう意味でも、『ピーターパンの冒険』は日本のアニメーションとして誇れる作品と言えるでしょう。
ウェンディが主役の日本版ピーターパン
ディズニー版ピーターパンとの大きな違いは、ウェンディが主役である点。
ディズニーでは、派手なアクションやフックとの戦いが主となったためか、ピーターパン視点の描写が多くありましたが、『ピーターパンの冒険』では、ウェンディ目線で物語が進行していきます。
視聴者目線で言えば、ある意味「超人」であるピーターパン視点よりも普通の女の子であるウェンディ目線の方が、物語に入りやすいでしょう。
日本のサブカルチャーの考え方が如実に現れた違いだと感じますね。
また、ウェンディを主人公にすることで、ピーターパンへの恋心の描写も非常に繊細に描かれています。
彼女の淡い恋の中にも、日本らしい「ワビサビ」を感じることがあるかもしれません。
日本人の感覚で親しみやすい恋を育む2人。
家族でも安心して見ていられますね。
欧米人からすれば、もしかしたら「奥手すぎるだろ!?」という声が上がるかもしれません。
以上のことから、『ピーターパンの冒険』は、単なる原作の再現ではなく、日本版ピーターパンというにふさわしい作品です。
ピーターパンといえば、やっぱりディズニー!
『ピーターパン』といえば、多くの方が緑色の服に身を包んだ、ディズニー版を思い浮かべることでしょう。
ディズニー版のピーターパンはどのようなものだったか、ここで復習しておきましょう。
『ピーターパン(Peter Pan)』は、1953年にアメリカ合衆国で公開されたディズニーの長編アニメーション作品。
原作はジェームス・マシュー・バリーの『大人になりたくないピーターパン』。
1939年にウォルト・ディズニーがアニメ化の権利を入手。
しかし、第二次世界大戦の影響で1949年まで製作延期となりました。
舞台は、原作と同じく20世紀初頭のロンドン。
影を落としたピーターパンが、ウェンディたち姉弟に出会うところから物語は始まります。
そして、ネバーランドにやってきた子どもたちの冒険、ピーターパンとフック船長との戦いを主に描いています。
ウォルトは、原作の子供じみたピーターパン、紳士的なフック船長という性格的な描写を、勇気ある一本気なピーターパンに変更。
逆に、フック船長は、ディズニーヴィランス特有の少々間抜けな男として描いています。
この改変により、フック船長は「ただの悪者」ではなく、「どこか憎めない」「人気の悪役」という地位を手に入れました。
まとめ
いかがでしたか?
『ピーターパンの冒険』は、ディズニー『ピーターパン』にも劣らない名作。
今のアニメーションではなかなかお目にかかれない豪華なキャストが一同に会し、オリジナル展開を見せる傑作です。
伝統的なピーターパンを大切にしながらも、さらにドキドキワクワクの冒険が見られるのはこの『ピーターパンの冒険』だけ。
今の子育て世代にはきっと懐かしい、現代の子どもには真新しい日本版ピーターパン。
ディズニー版よりも原作に忠実な作風となっているので、原作を読ませる前の導入としてもぴったり。
ぜひ、ご家族で観てみましょう。
ディズニー版との違いやパワーアップした世界観を楽しんでくださいね。
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