「割れ窓理論」って知ってる?ディズニーがいつもキレイな理由!
ディズニーランド・ディズニーシーって、いつ行ってもキレイだと思いませんか?ゴミが散乱していたり、施設内が汚れている場面ってあまり見かけないと思います。「ほうき」と「ちりとり」を持ってパーク内を歩いているキャストさんも多いですよね。ではどうして、ディズニーは掃除に力を入れているのでしょう?それは「割れ窓理論」という理論があるからなんです!今回は、ディズニーと「割れ窓理論」の関係をご紹介します。
こんにちは!
アンダー・ザ・シーに住むのが夢、るんにゃんです。
今回は、ディズニーと「割れ窓理論」の関係をご紹介します!
どうしてディズニーパークは清潔を保っているのか、どうしてカストーディアルキャストがいるのか、その秘密が分かりますよ。
- ◆商品陳列は少し崩した方が売れる!?人間の不思議な心理
・ディズニーランド・ディズニーシーで活かされている「割れ窓理論」
- ①カストーディアルキャストが常にパーク内を清掃している
- ②トラッシュカン(ゴミ箱)がたくさん設置されている
・パーク内の清掃だけじゃない!修繕も大切な要素の1つ!
「割れ窓理論」って何?
皆さんは「割れ窓理論」をご存じですか?
犯罪学の理論の1つで、実際にこの理論を採用して、犯罪対策を行った自治体もあるんです!
割れ窓理論を簡単に説明すると、「軽微な犯罪も取り締まることで、大きな犯罪を抑止できる」という理論です。
とある町を例に、「割れ窓」と言われている理由もあわせて、「割れ窓理論」を解説しますね!
①とある建物の窓が壊れているのに修理せず、そのまま放置
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②「この建物は管理されていないもの」と思われてしまい、他の窓が割られたりして、建物自体が荒れ始める
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③それも放置すれば、建物だけでなく「町にも関心・注意が払われていないのでは?」と思われてしまう
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④ゴミのポイ捨てや落書きなどの軽微な犯罪が増加し、治安の悪化が見られるようになる
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⑤結果、凶悪な犯罪が発生したり、町そのものが荒れ始めてしまう
1つの割れた窓が大きな犯罪に繋がるなんて、想像するのは難しいでしょうか?
では、もう少し身近な例を取り上げて考えてみましょう!
例えば、ゴミのポイ捨てを放置している町があったとします。
ポイ捨てが放置されていると「この町はにゴミのポイ捨てに対して関心が薄いのかな?」と思いますよね。
中には「ポイ捨てをしても怒られないだろう、捨てちゃおう」と考える人も出てくるかも…。
すると、「少しくらいルールやマナーを破っても、誰も気にしていないなら許される」という心理が芽生えてきます。
この心理の芽生えこそが犯罪に繋がる可能性があるため、「そんな心理が芽生えないように先手を打って町をキレイにしよう!」ということに繋がるのではないでしょうか?
ただし、この理論には賛否両論あるそうです!
◆商品陳列は少し崩した方が売れる!?人間の不思議な心理
少し前、「割れ窓理論」と似たお話が、SNSで話題になったことがありました。
とある和菓子屋さんのお話で、「キレイに整った商品陳列よりも、わざと少し崩した方が売れる」というもの。
確かに、ピシッとキレイに整った商品陳列だと、自分が最初に崩すのってちょっと抵抗があるような…?
逆に言えば、整っていると崩しにくい、ということです!
(「逆・割れ窓理論」とも呼ばれています。)
「崩れているものを壊す」のと「美しく整ったものを壊す」では、後者の方がハードルが高いと感じませんか?
このハードルの高さこそが、「割れ窓理論」の重要な部分であると思います。
ディズニーのパーク内が常にキレイなのは、入園した時からパーク内がキレイだから、という理由もあるのかもしれませんね!
賛否両論ある「割れ窓理論」ですが、人間の心理状態を上手く表現しているのではないでしょうか?
ディズニーランド・ディズニーシーで活かされている「割れ窓理論」
それでは、ディズニーランド・シーで活かされている「割れ窓理論」をご紹介します!
①カストーディアルキャストが常にパーク内を清掃している
ディズニーランド・ディズニーシーには、「カストーディアルキャスト」というキャストがいます。
「ほうき」と「ちりとり」を持って、パーク内を清掃しているキャストさんのことです!
パーク内の地面の清掃はもちろん、お手洗いや水飲み場、植木部分も清掃しているんですよ。
また、雨などで濡れてしまったベンチを拭き上げたり、トラッシュカンに溜まったゴミの回収や分別なども行っています。
そして、実は、ゲストが目にしないところにも「カストーディアルキャスト」がいるんです!
それは閉園後、夜のディズニーパーク内。
「ナイトカストーディアル」と呼ばれる、パーク内を”リセット”するお仕事をされている方々です。
ゲストが退園し、次の日の朝、ゲストが入園してくるまでの間に、パーク内の清掃を担当しているんですよ!
そもそも「カストーディアル(custodial)」とは、日本語で「維持する」という意味の単語。
このように、日中・夜間問わず、常に清掃業務を行うことで、ゲストが入園している時間帯も美しいパークが維持されています。
また、ゲストの目に入るところでキャストが清掃業務を行うことも、ポイ捨てなどを減らす要因になっているのかもしれませんね!
②トラッシュカン(ゴミ箱)がたくさん設置されている
ディズニーランド・シーが常にキレイなのは、カストーディアルキャストの活躍があるから。
しかし、カストーディアルキャスト以外にも欠かせない存在がいるのですが、ご存じですか?
それは、パーク中に設置されている「トラッシュカン(ゴミ箱)」です!
東京ディズニーランドには700個、東京ディズニーシーには500個ものトラッシュカンが設置されていると言われています。
辺りを見渡せば必ず目に入る、と言っても過言ではないくらいの数です…!
トラッシュカンの数が少ないと、「トラッシュカンを探す」という手間が増えてしまいますよね。
しかし、見渡せば必ずトラッシュカンがある、というくらいの設置していれば、ゲストが自主的にゴミを捨てやすい環境となります。
トラッシュカンはアトラクションの入口付近にも設置されているので、乗車時に邪魔になるゴミをパッと捨てられる工夫も◎
また、カストーディアルキャストが定期的にトラッシュカンに溜まったゴミを回収しているので、トラッシュカンからゴミが溢れている!なんて光景を見ることもありません。
・【ディズニーのトラッシュカン】豊富なデザインのパーク内のゴミ箱!トラッシュカンモチーフのグッズも!
パーク内の清掃だけじゃない!修繕も大切な要素の1つ!
ここまで、パーク内の清掃について取り上げてきましたが、他にも大切な要素があります。
それは「修繕」です。
ディズニーランド・ディズニーシーでは、塗装の剥がれはもちろん、小さな傷も見逃さずに修繕されています。
パーク内のものが大きく破損しているなんて場面、遭遇した経験がある方はほとんどいないのではないでしょうか?
こうして、美しく清潔なパークは保たれているんですね♪
また、ゲスト側のモラルやマナーも向上させる役割がある、とも言われているんですよ!
前述の「ナイトカストーディアル」は、東京ディズニーリゾートが誕生した1983年の状態に「リセット」し、当時の初々しい姿を維持する、という役割も担っています。
「リセット清掃」とも呼ばれる、ゲストがいないからできる清掃なんだそうです!
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、ディズニーと「割れ窓理論」の関係をご紹介しました!
ディズニーから公言されている訳ではありませんが、割れ窓理論を採用している可能性は高そうですよね。
こうして、安全で清潔なパークが保たれているんだなと、改めて感謝の気持ちでいっぱいになりました!
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